この記事では、「HSPサラリーマン―人に疲れやすい僕が、 楽しく働けるようになったワケ/著・春明力」の要約を
- 価値観・考え方の部分
- ビジネス部分
の2つに分けてお伝えします。また、HSP気質の私が「HSPサラリーマン」を読んだ感想も書いています。
HSPが会社勤務でうまくいく方法を書いたハウトゥー本だと思っていたら、がっつりストーリー性があり、良い意味で裏切られた本でした。
「全ての人がこの本を読んで何らか得られるものがある」と思えるような、内容の濃い一冊です。
- HSPの人
- サラリーマンの人
はもちろん、そこに留まらず、
- 何かを頑張る人
- 何かに行き詰まっている人
必読です!
「HSPサラリーマン」は、Amazonの電子書籍サービス「Kindle Unlimited」の対象本です。
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HSPサラリーマンの要約・価値観部分
この本の内容を簡単にまとめると、営業職に従事するHSP気質の男性三十路サラリーマンが、
- 挫折を乗り越えた昔の友人や
- 常に営業成績ナンバーワンの先輩
と関わりながら成長していく、サクセスストーリーです。
まず、「HSPサラリーマン」の、価値観・考え方の部分で特に重要だと感じた3つを要約して紹介します。
- 結果が出ないのは自分の能力不足ではない
- 目的次第で見える世界が変わる
- 自分で自分を諦めない
1つずつ、詳しくお伝えしていきます。
結果が出ないのは自分の能力不足ではない
1つ目のポイントは、「結果が出ないのは自分の能力不足ではない」ということです。
結果が出ない時
自分の努力が足りないんだ。もっと頑張らないと。
と自分自身の力量不足を責めてしまうことがありますよね。
ですがこれでは、
- がんばる=我慢する・苦労する
という価値観に縛られ、さらに自分を追い詰めて苦しくなってしまいます。
ではどのように捉え直せば良いかというと、
結果が出ないのは、ダメな行動をしていただけ。
と、”自分自身”ではなく”行動”を省みるようにします。
”行動”を見直すことで、「”自分自身”はダメな人間なんだ」という思い込みを手放すことができます。
つまり、下のように価値観を改めることが大事です。
”自分自身”を否定する「がんばる=我慢する・苦労する」
↓
”行動自体”を試行錯誤する「楽しめるがんばる」
この価値観について下で詳しくお伝えします。
目的次第で見える世界が変わる
2つ目のポイントは、「目的次第で見える世界が変わる」という点です。
具体的には、次のような考え方です。
- 傷つかないように生きようとすると、自分を傷つけるものを探してしまう
- 楽しむために生きようとすると、楽しいものを探すようになる
傷つかないように生きようとすると、傷つく可能性がある出来事や人を避けるために、悪いところばかりに目がいくようになります。
これは自分の世界を狭めることに繋がってしまいます。
一方で楽しむために生きようとすると、どうすれば楽しいかを前向きに考えられるようになります。
どちらが自分にとって幸せかを考えると、圧倒的に後者の「自分にとって楽しいものを探す」ですよね。
確かにうまくいっていない時ほど、ミスをしないように、これ以上傷つかないように、自分を傷つけるものに敏感になってしまいます。
ですが思い詰めてしまった時ほど、「楽しい」を探すことで、もっと自由に貪欲に軽く進んでいけるのかもしれません。
自分で自分を諦めない
3つ目のポイントは「自分で自分を諦めない」ということです。
簡単にいうと、「自分の価値を自分で信じることが最強」という自己受容・自己肯定の話です。
自分がうまくできないと誰かに迷惑をかける
と思って諦めてしまったことはありませんか?
期待に応えられないのが申し訳なくて恥ずかしくて、結果が出る前に諦めてしまったことが私は何度もあります。
ですが、実際は「誰かに迷惑をかける」という理由に託けて、自分自身で勝手に限界を決めていたようです。
結果が出なくても頑張っている人に対して、周りは誰も迷惑と思っていないし見捨てることもないはずです。
だから、自分で自分を諦めずに正しい方法を見つけて継続することが大事です。
HSPサラリーマンの要約・ビジネス部分
「HSPサラリーマン」のビジネス部分で特に大事だと思った点を要約して3つ紹介します。
- 顧客の本質的な悩みを解決する
- 成功している人に聞く
- 試行錯誤しながら、継続が大事
1つずつ、詳しくお伝えします。
顧客の本質的な悩みを解決する
ビジネス部分の1つ目のポイントは、「顧客の本質的な悩みを解決する」です。
顧客にとって大事なのは利益だけはないです。
というのも、ビジネスの価値が届けたい相手に届いていないときや、理想からズレているとき、会社は利益があったとしても幸せではありません。
なのでビジネスでは、
顧客の理念やビジョン(=どのような相手にどういう形で価値を届けたいのか)を正しく理解し、相手の悩みを本質的に解決すること
が大事です。
そのためには、心底から顧客を理解しようと自発的に行う、徹底的なリサーチとヒアリングが具体的なアクションになります。
「相手の話を聞いて本質を捉える」というのはビジネスに留まらず、良好な人間関係の根本部分ですね。
成功している人に聞く
ビジネス部分の2つ目のポイントは、「成功している人に聞く」です。
うまくいっている人にはうまくいっている理由があるので、本人に教えてもらうことが1番の近道です。
教えてもらったことを表面的に真似るだけではなく、その行動の意味も合わせて理解するとさらに成功スピードが加速します。
試行錯誤しながら、継続が大事
ビジネス部分の3つ目のポイントは、「試行錯誤しながら、継続が大事」という点です。
本書には「初めからうまくいくことなんてないし、初めからうまくいったら面白くない。」と書いてあります。
どんな分野でも、何かを挑戦する際に、非常に重要なことですね。
この本もおすすめ
「HSPサラリーマン」と同じく、ストーリー性のあるビジネス(営業職)本だと、「営業の魔法」もおすすめです。
より営業に特化した実践のコツが具体的に書いてあり、営業職の解像度が高まりますよ。
HSPサラリーマンの感想
この本の特に凄いところは、
- 「HSPの価値観」と
- 「ビジネスの本質的な部分」
がバランスよく取り入れられていて、多くの人にとって何かしら共感できる要素があるところだと感じました。
前半はHSP要素が強いですが、後半はどんどんビジネス要素が増していくストーリー構成です。
私はHSPの本を10冊以上読みましたが、HSPの本を読むと、
「合わない環境であれば逃げても良い。自分に合った環境で働くのが良い。」
という内容をよく見るように感じます。
(もちろん「今いる環境で工夫する」という内容に触れた上で、ですが。)
一方で当著「HSPサラリーマン」は、主人公が今いる場所で
- 好きになれるまで・結果が出るまでやりきる
という内容になっています。
「最初からかっこよくできることなんてない。かっこよくできるようになるまでやる。」という言葉の通り、以下のような行動が描写されています。
- 数ヶ月結果が出なくても続ける。
- いろんな手法を自分なりに試行錯誤する。
- 足りないなら行動力を増やす。
HSP関係の本では珍しいほどの『良い意味での泥臭さ』はこの本の大きな魅力に感じました。
この泥臭さこそが稀に耳にする「HSPは、なめている」という意見を吹き飛ばすように、多くの人に響く内容になっているのだと感じます。
ただここで重要なのが、「結果が全て」という話ではなく、
「自分の価値観=誰にどんな価値を届けるために仕事をしているのか」に沿って行動すれば結果が自然とついてくる
という流れです。
例えばこの本の主人公の場合は、【多くの人に貢献して、その人たちと幸せを共に味わいたい】という価値観がストーリーの中で確立されていきます。
この価値観の
- 貢献したい
- 幸せを共に味わいたい
という部分に、共感力が強く献身的なHSPの性質が表れていると感じました。
また、ストーリーのように順当に成果が出るかどうかは置いといて、
前向きに楽しくやってみよう
という気持ちになれました。
HSPさんにおすすめの本をまとめた記事はこちら
HSPサラリーマンの要約と感想:まとめ
本記事では、「HSPサラリーマン」の要約や感想についてお伝えしました。
価値観や考え方の面で勉強になるだけでなく、前向きな気持ちになれました。
HSPの人、サラリーマンの人、何かに行き詰まっている人、何かを頑張っている人、全ての人にとって読む価値がある本だと思います。
個人的には、ここ最近で一番読んでよかったと思う本でした!
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